ハイフォン市の日系企業動向〔2014年12月〕

ハイフォンに投資する日系企業数は年々増えてきており、特に軽重工業の工場新設が盛んです。

2014年9月までに日本が投じたプロジェクト費は約36,3億ドルに上ります。日系企業で働いている労働者は28,000人でハイフォン市での各工業団地・経済圏に勤めている人数の56%を占めます。日本は、投資額・プロジェクト数・雇用者数全てにおいて、世界一ハイフォン市に投資しています。

ハイフォン経済圏管理部長ファン・テェーン氏によると、日本からの投資プロジェクトの規模が大きくなっているそうです。例えば、2013年にBridgestoneグループのタイヤ生産プロジェクト6,49億ドル、Fuji Xeroxグループの現代テクノロジー印刷機プロジェクト1,19億ドル、Nipro Pharma Vietnam社の高品質製薬生産プロジェクト2,5億ドルを発表しています。その他、Kyocera Vietnam社の事務所機器生産プロジェクトも、後に続いています。

特に、Nomura ハイフォン工業団地は、入居企業のほぼ100%が日系企業であり、ハイフォン市を代表する工業団地として有名です。Nomuraハイフォン工業団地は、野村証券とハイフォン市の共同プロジェクトとして2004年に総投資金額1,4億ドルをかけて総面積153ヘクタールの日系工業団地として建設されました。

最近では、ディンヴハイフォン工業団地に投資する日系企業も数多くなっています。2013年12月までに大手日系企業11社が本工業団地に投資しました。代表例としてはBridgestoneグループ、Idemitsu Lube Vietnam会社、Tamada Vietnam会社、JX Nippon Oil & Energy Vietnam会社、Shin-Etsu Chemical会社…などです。

 

ハイフォン市が選ばれる理由

日系企業がハイフォン市に投資することにした主な理由は3つがあります。それはハイフォン市の投資誘致政策、充実なインフラ、有力な人材です。

■ハイフォン市の投資誘致政策

ハイフォン市政権機関は通常10~15日間かかる外資系企業への投資ライセンス発行を、5日間に短縮しています。それに加えて、トランジュエーハイフォン工業団地に投資するプロジェクトは4年間法人税免除、次の9年は50%引き下がられ、最初の15年間は110%の法人税率となる優遇政策行っています。(2008年12月11日法令124/2008/ND-CP)

■充分なインフラ

もう一つ重要な利点はハイフォン市が便利な空路・道路・鉄路および特別な港がある事です。在カットビ空港、タンヴ – カットハイ接続道路、ディンヴ – カットハイ橋を建設しています。現在ハイフォン市には12工業団地があり、工業団地ディンヴハイフォン工業団地の総計面積は945 ha、トランジュエーハイフォン工業団地の総計面積は345 ha、Nomura工業団地は153haです。それに、各工業団地には安定且つ確実に信頼できる国際基準に合格する火災消火システム、予防発電システム、処理済み水供給システムなどが付いてます。処理済み水供給システムの効率は12.500 m 3 /日です。その他、通信情報システム・銀行サービス・医療クリニックが設定されています。

■有力な人材

ハイフォン市は日本語育成を拡大しています。現在市内の中学校では4クラス130名の学生が日本語教育を受けています。来年には上記4クラスに加え、2クラス70名の学生が新たに日本語教育を受ける予定です。また、市内の日本語教育センターが著しく加増しており、専門学校も日本語教育、や日本基準に基づく職業訓練に力を入れています。テレビでは日本語のニュースも放送しています。労働者の能力を高めて、日系企業に応えられる人材を供給できるように努力しています。

 

ニュース一覧はこちらから