伸び行く自動車数

皆さんこんにちは。初めてベトナムに訪れた方はバイクの多さに驚くと思いますが、最近では都市部を中心に車の数がかなり増えてきました。今日はベトナムでの自動車事情について少しお伝えします。

まずベトナムの自動車はかなり高級品です。自国での生産ができないので海外から輸入するかたちになるわけですが、その関税が物凄く高いので、同じ車種でも日本で購入するより1.5倍~2倍ほどの価格になります。ベトナムの所得水準からすると、いかに高いかが分かるかと思います。こういったことからベトナムで自動車を保有するのは富裕層であり、「車を持っている=金持ち」という構図が成り立っていました。

 

しかし近年ではこの構図が少し変わりつつあります。もともとベトナム人は所得水準に見合わないものを購入したがる傾向があるのですが(給料数か月分のiPhoneを買うなど)、自動車に対してもその傾向が徐々に出てきています。というのも全体的な所得の上昇が近年目覚ましいということもあるのですが、それ以上に実務的な部分で車があったほうがやはりいいと考える層が増えてきたことに起因します。ここ数年都市部では建設ラッシュが進んでおり、道路でも砂塵が舞うことが日常です。また工業の発展により都会の空気はかなり汚れてきました。そんな中をバイクで日常的に走るのは身体に良くないと考えるのは自然なことです。たとえ生活が火の車になろうとも自動車を購入しようとする中流層が増えてきています。

 

また都会ではなく、田舎で暮らしている人も自動車を持つ人が増えてきました。田舎のように身近にスーパーなどがない地域では買い物やその他の移動に車があったほうが便利だというのは日本と変わらないかと思います。田舎は親族が固まって暮らしているケースが多いので、親族一同でお金を出し合って自動車を共有するといったところもあるようです。

 

将来的には関税率も下がるようで、それを見越して自動車運転の教習所も人が殺到しているとか。しかし車が増えることによって一つ懸念されるのは交通安全についてです。正直ベトナムでの交通モラルはお世辞にも良いとはいえませんので、車が増えることによる交通事故の増加も心配されるところです。

 

 

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