日本製崇拝に乗っかる会社

ベトナムの街中では様々な日本製に出会いますが、中には目を疑うような似非日本製に出会うことも珍しくありません。本日はベトナム人が考える日本製についてご紹介します。

 

日本車は世界中で有名ですが、それはここベトナムでも変わりません。しかもバイク国家のベトナムではHONDAやYAMAHAといった日本ブランドがかなりの幅をきかせています。かつてサイゴンではHONDAのパーツを自国で組み立ててバイクを製造していたので、バイクをベトナム語でHONDAと言っていたようです。(正しくはxe máy「セーマイ」)

現在でも地方に行けばベトナム語で「HONDA=バイク」と認識している高齢者もいます。つまり、「ここからハノイまでHONDAでどのくらいかかるんだ?」といった会話が成り立つという意味ですね。

 

さて、日本製に関するベトナム人の反応は良好です。例えば機械であれば丈夫で長持ちするといった印象ですし、食品であれば安全、サービスについても高水準といった返答が返ってきます。もちろんベトナムローカル製と比べれば値が張りますが、少し無理をしてでも利用したいと考える人も多くいます。

しかしそういった大衆の日本製崇拝に乗っかろうとするローカル企業も結構あります。とりあえず製品に適当な日本語を載せて、何となく日本製っぽいような雰囲気を出しているものもたくさんあります。もちろん日本人が見たらすぐにおかしいと分かるんですが、日本語が分からないベトナム人の中には日本製と思い込んで購入する人も一定数いるようです。

 

ベトナムのペンキ会社。漢字で「武士道」と書くも企業名は「Pushido」。

 

上の写真は典型的な例かと思います。「p」と「b」の聞き分けが難しいベトナム人にとってはあり得るミスかと思いますが、何とも弱そうな響きの「武士道」です。

 

最近ではローカルのサービス業でも「洗練された日本流のサービスを…」といったうたい文句を掲げている企業も増えてきました。 しかし実際利用してみると「何が?」というところも珍しくありません。とりあえず日本っぽさを演出していおけば客が集まってくるだろうという安直なものだと思いますが、サービスにおけるレベルも向上してきていますので、なんちゃって頼りの企業はどんどん自然淘汰されていくかと思われます。

 

 

 

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