ベトナム人の新卒就活事情

皆さんこんにちは。今の時期は入学式や入社式、人事異動といった新生活がスタートする時期ですので何かとフレッシュな気持ちになる人も多いかと思います。一方ベトナムでは4月というのは特にフレッシュな時期という印象がありません。というのも新学年は9月からスタートしますし、転勤という文化も基本ありません。また日本のように新卒の社会人がそろって同じ時期に入社するということもありませんので、入社式というのもあまり聞かれません。今回はベトナム人新卒生の就職活動にスポットを当ててみます。

 

面接風景。近年は新卒生の職を得る機会が難しくなっている。

 

日本人の大学生は在学中に就職活動を行うことが一般的ですが、ベトナムの大学生にはそういった文化がありません。寧ろ在学中に就職活動をしているほうが逆に奇妙に映るそうです。彼らからしたら「学校で勉強しないで就職活動に時間を費やせるほど余裕があるの?」といった感じらしいです。この辺りは大学の単位システムの違いもありますので何とも言えませんが、少なくともベトナム人の大学生からしたら在学中は学問のみに集中するのが普通といった感覚のようです。

 

しかしそうなると日本人から「卒業した後に就職先がなかったらどうするの?」という声が挙がってきそうです。ベトナム人の大学生は卒業してから就職先を探す人が多いので、卒業時点で無職ということは珍しくありません。冒頭で書いたように各企業が新卒向けの決まった時期に求人を出すという文化ではありませんので、卒業してから就職先を探しても何の問題もないようです。なので日本のように卒業までに就職先が決まらないと焦るといったようなことはないということになります。

 

大学卒業後も最初の3年ぐらいは様子見の時期なので、就職しても1年以内で退社するというケースもよくあります。ベトナムでは転職に関するマイナスイメージがそれほどありませんので、いくつかの会社を経験しながら自分に合った会社を5年ぐらいかけて見つけていくというスタンスの人も多いと聞きます。

ベトナムにある日系企業では新卒のベトナム人採用を避ける傾向がありますが、単に社会人経験がないからという理由だけではなく、定着しない可能性が高いという部分も理由の一つとして考えられます。

 

 

 

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