新生児の習慣について

ベトナムは子どもが多く、周りの大人が子どもの面倒をよく見てくれるという話は有名です。これだけ子どもが多いわけですから、ベトナム在住の方でしたら知り合いや職場のスタッフで子どもが生まれたという場面に会うこともきっと多いはずです。本日はベトナムの新生児に関する習慣で日本と異なる点をいくつか紹介します。

①新生児を狙う魔物がいる!?

ベトナムには生まれたての新生児を狙う魔物がいるという迷信が現在でも根付いているようです。その魔物は普段外にいるようで、外に出てきた新生児にとりつこうとするのだとか。なので赤ちゃんが病院から初めて自宅へ帰る際には、母親の同行者が魔よけのためにナイフを携帯する習慣があります。街で新生児と一緒にいる方がナイフを握っていた場合、そういうことかと思ってください。因みに家に入るときは玄関でロウソクに火をともし、赤ちゃんを抱いている人はそのロウソクの上を跨いで家に入ります。これもついてきた魔物を取り除くお祓いのようなものですね。

 

②新生児に会えるのは1か月が過ぎてから?

親しい人の子どもが生まれたと聞けば、見てみたいと思う気持ちはどこの国でも同じです。しかしベトナムでは近い親族以外は生後1か月を過ぎなければ会ってはいけないとされています。近い親族の目安は大体4~5等親までとされており、それより遠い人は病院に出産のお祝いにくるということもありません。1か月を過ぎるとお披露目という形で遠い親族や友達、職場関係の人も会えるようになります。

 

③新生児は褒めてはいけない?

よくベトナムの情報誌などでベトナムの赤ちゃんは、可愛いとか元気など褒めてはいけないと言われています。しかし実際のところ現代ではそういったことはなくなっています。昔の人(ベトナム戦争の経験者世代)は赤ちゃんを褒めると、将来その逆になってしまうと考えていたことに起因するようです。なのでその時代には名前も良い意味の名前はその逆になってしまうと考えられていたため、敢えて良くない意味の名前を付ける習慣もあったのだとか。今は時代も変わり、老若男女赤ちゃんを見てかわいいと思ったら普通に褒めています。

 

いかがでしょうか。子どもに関する習慣もその国それぞれで面白いものですね。余談ですが、日本のお宮参りや七五三の習慣はベトナム人にとって興味深いようです。

 

 

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