業務のプロセスを把握する

先日とある方と一緒に食事に行った時の話。話の中心はベトナム人の不正行為に関することでした。弊社でも様々な企業の方からベトナム人社員が行う不正行為について相談を受けることがあります。具体的な不正内容はここでは控えますが、各企業の方それぞれが不正対策に腐心していることが窺えます。

不正行為をすることがないような人材を雇うことが最もな解決方法になりそうなものですが、さすがにそう単純にはいかないことは言うまでもないことかと思います。ではどのように対応すれば良いのか?答えのカギは「不正が起きない仕組み作り」というところにヒントがありそうです。本日はそのいくつかを紹介します。

 

 

①業務の見える化

各社員がどんな業務を行っているのかを管理者が把握することは言うまでもありませんが、その業務を遂行する過程のプロセスまで理解しておく必要があります。分かりやすい例として、管理者が部下に備品を調達するように指示した場合を想定します。その管理者は最終的に指示した備品が予算内で調達されていれば良いと考えるのではなく、その備品の調達をどこでどのように調達したかまで把握をしておく必要があります。

 

②無駄、ムラ、無理をなくす

作業を効率的に行う基本ですが、一見不正行為に関係があるの?と思われるかもしれません。しかし日々落とし込まれる作業が効率的にルーティン化されると余計な考えは生まれにくくなります。

 

③定期的な意識徹底を図る

時々言い訳のように聞かされますが、不正行為が発覚したときにそこまで悪いこととは思わなかったというケースです。もちろん肯定はできませんが、ベトナムではある程度不正が目をつぶられていることも事実ですのでそういった出来心で魔が差すといったことも十分考えられます。しかし日系企業で働くからにはそれが絶対にいけないことだということをしっかり理解させておく必要があります。

 

④丸投げはNG

作業のプロセスを把握せずに丸投げしてしまうと帳尻合わせの結果が届くケースはよくあります。蓋を開けてみると中身はスカスカだったということもありますので、管理者はしっかりプロセスも理解しておくようにしておきましょう。この点は不正行為のみに関わらず、急な退職などのときにしっかりと引き継いでおくべき業務内容を直接管理者から退職者へ指示を出せるという部分にも有効です。

 

 

日本人、ベトナム人と問わず一緒に働くスタッフを信用、信頼することは管理者として非常に大切なことです。しかし全てを任せっきりにすることは信用とは言えません。ベトナム人だから言葉や文化の面でより早く効率的にできることはたくさんありますが、その過程に立ち会って自身もしっかり内容を把握することが重要だと言えるでしょう。

初めは自分の仕事もあるので大変だとは思いますが、長期的な目線で見たときには必要なことだと考えます。

 

 

 

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