ベトナム中部都市ダナンの今後について
先週弊社とお付き合いのある企業訪問を兼ねてダナンへ行ってきました。日頃はハノイにいることがほとんどですので、他の地域へ足を運ぶと学ぶことが色々あります。今回訪問した企業は建設、旅行、サービス業と今のダナンを象徴するかのような業界が並びましたが、今日はそういった企業訪問を通じて見たこと、感じたことを一部皆さんと共有させて頂きます。
まず簡単なおさらいですが、ダナンは近年リゾート開発に力を入れているベトナム中部の中心都市で、日本からの直行便も飛ばすなど少しずつ日本人からも認識されつつある発展途上の都市です。海沿いのリゾート開発エリアでは海外の有名ホテル系列も相次いで進出しており、こういった傾向は今後も続くとみられています。
今回私はリゾートホテルに宿泊してバカンスを満喫したという旅ではありませんので、リゾートに関する詳細な部分は書けませんが、ハノイやホーチミンと比べて街そのものがキレイに小さくまとまっているという印象を受けました。世界遺産で有名なホイアンやフエの街に隣接していますので、そういったところへ足を運ぶには必ずと言っていいほど訪れる都市になると思います。
現在ダナンではリゾートホテルやマンションの開発が進んでいますが、今回伺った建設企業の方の話ではマンションの買い手のほとんどはベトナム人富裕層の方だそうです。投資目的の購入か、別荘としての購入かはそれぞれですが、ダナンでは外資系企業のターゲット顧客が外国人ではなくベトナム人相手がメインというのが寧ろ普通になってきているようです。考えてみれば近年はベトナム人の所得増加に伴い国内を中心とした旅行者の数も増加してしていますので、そういう流れになるのは当然のこととも言えそうです。日系のサービス業もダナンへの進出が進んでいますが、ベトナム人の層をいかに取り込んでいけるかが現地での成功につながるといっても過言ではありません。恐らく地域、業界を問わず、今後そういった流れになっていくようにも思えます。
また発展途上の都市ということもあり、何となく現地の人もハノイやホーチミンと比べて穏やかな印象を受けます。独特の中部方言が余計にそう感じさせるのでしょうか。田舎には穏やかな人が多いと日本で感じていたことをこちらでも感じさせてくれます。そういった方たちの中で、日本語を使用してバリバリ活躍しているのがダナン外国語大学出身の人たちです。ベトナム中部ではフエ外国語大学などと並んで優秀な日本語人材を輩出しており、中部の優秀な日本語人材として今後もアンテナ張っておきたいところです。
旅行会社の方の話では日本からダナンへ来る方は年々増加傾向にありますが、現在はリピーター層をいかに増やすことができるかが課題だそうです。確かに今回私もざっと一回りしてきましたが世界のリゾート地と比べて、あえて何回も訪れるかと言われると今の時点ではそこまでには至っていないというのが正直なところです。
しかし一方で地理的にハノイとホーチミンの丁度真ん中に位置し、沿岸地域であることを考えるとビジネス的に多くの可能性を秘めていることは確かだと思います。また旅行者目線でも日帰りで訪れることができる観光地が周囲にたくさんあるということも魅力でしょうし、これからもそういった場所が作られるのであろう可能性も感じます。今後の発展に大きな期待を持てた今回のダナン訪問でした。