ベトナム人の履歴書でよく訂正する箇所

ベトナム人の求職者と社内で面談をする際に、提出いただいている履歴書に沿って内容を確認するのは日々の業務です。日本語で書かれた履歴書については日本人が書くものと遜色ないような出来栄えのものから、面談で順番に質問して理解しないと意味不明のものから様々です。しかしベトナム人によって作成された履歴書が日本人の常識という色眼鏡で判断してしまうと思わぬ勘違いをしてしまうケースがあります。本日はそういった事例のいくつかを紹介します。

 

①年齢表記

日本では「満~歳」という書き方が普通ですので困惑することはありませんが、ベトナムでは数え年で年齢を書いているケースもあります。なので都度生年月日からその年齢がどちらで書かれているのか確認する必要があります。現代では日本のように「満~歳」の感覚で記載している人が多いですが、たまに数え年を書いている人もいますので要注意です。

 

②婚姻状況

家庭状況についてあまり突っ込んだことを聞くのは憚られますが、カウンセリング時に質問すると書類に記載されていることと若干内容が違うことがあります。例えば配偶者の有無について。本来であれば戸籍上配偶者有であれば「有」でいいと思いますが、夫が蒸発して事実上の離婚状態になっている場合などでは「無」と記載しているケースもあります。家族状況の曖昧な情報は入社後の社会保険申請などで思わぬ手間が発生することもありますので、イレギュラーな場合は本人に断りを入れた上でヒアリングをしています。

 

③語学力

客観的な資格があれば問題ないのですが、それがない場合は主観的な自己評価が書かれることがほとんどです。よく「~相当」と書かれることがありますが、実際のところは「相当」より劣っているのが普通です。日本と違い過大評価傾向があるので、日本の感覚でそのまま「相当」と思い込むと面喰います。また「相当」と書かれていれば良いほうで、あたかもその資格をもっているかの如く、そのまま「N2」などの資格を書いているケースもあります。こういった書き方をする人は全般的に語学力が低い人に多く見られます。

 

④志望動機、自己PR

履歴書に書かれている日本語が全体的に拙いにも関わらず志望動機だけはやたらと立派で完璧な文章が書かれていることがあります。第三者に添削を依頼している程度のものなら構いませんが、どこかから引っ張ってきている文章のようなものも見受けられます。その引用元はよく分かりませんが、これならまだ間違いだらけの日本語でも一生懸命書いているというのが伝わる志望動機のほうが好印象です。

 

 

以上のようにベトナム人が日本語で作成する履歴書には思わぬ誤解を引き起こすようなものが散見されます。弊社では情報に誤解がないよう都度確認、修正をしていますが、自己PRなど本人の語学力を表すようなものについては参考のために多少不自然な日本語であってもそのままで提出することもありますのでご了承ください。

 

 

 

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