旦那の友人の扱い方

今日は私が体験した、ある家庭での出来事について友人のベトナム人たちが議論になったので紹介します。

議論の対象になったのは、夫が友人を家に招く際、奥さんはどの程度もてなすかということについて。以前私が日本の友人宅へ遊びに行った際、そのまま晩御飯をそこで食べる予定だったんですが、夕飯の買い出しは友人と私がして、その総菜をそのまま食卓に並べるということでした。今どきの日本の若い家庭ではそんなこともあるかと思います。

 

これについて友人のベトナム人男性Aは、「ありえない!何で旦那が準備して、しかも友人にまで買い出しさせてるんだ!」と憤っていました。また別の男性Bは、「そもそも何で自分で料理しないんだ!」と怒っています。

確かにベトナムでは見ない光景ではありますが、酒席の場とは言え、ここまで感情が出るとは思いませんでした。男性Cは冷静に「日本のスーパーは美味しい総菜がたくさんあるからそれだけで立派な見栄えになるよね」と言っています。

 

さて、男性Cはこうも続けます。「ベトナム人男性は友人を家に招く際、妻の振る舞いもすごく重要になるんですよ。まあ言ってしまえば「自分の妻はできた妻だろう」と思ってほしいわけです。ベトナム人の価値観からすると料理もその一つに含まれるわけですよ。」つまり旦那の友人が遊びに来たからと言って、旦那に任せて放っておくという理屈は通用しないということのようです。

 

後日、別のベトナム人女性にその話をしてみると、「確かに何もしないってわけにはいかないわね。そんなことが姑に知られたら色々面倒くさいし」と言います。またある女性は、「一度ダメ妻のレッテルを貼られると大変だから結構気を遣うよ。」と言ってました。ただし二人は口を揃えてこうも言います。「ベトナム人家庭は男性優先だから女性の自由度は男性より断然低い。でも今の若い人で喜んでそれを受け入れている人なんていないわよ。」

 

つまり一昔前までは「妻はそういうもの」という感覚で立ちまわっていたのが、最近では「世間への体裁上、仕方なくそう振舞う」と考える若者が増えているそうです。敏感な男子はそういう感情を感じ取って、家庭内でも積極的に動く人も増えてきているんだとか。でも自分の息子にそんなことをさせる嫁が気に入らない姑もいるようで、それが原因でケンカになることもよくあるそうです。田舎では一つの家に数世帯住んでいるということもありますし、親族が皆近所に住んでいることもよくありますので、嫁いできた女性は大変だと思います。

 

 

 

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