日韓関係に対するベトナム人の反応

昨今はこれまでにない日韓関係の泥沼が進んでます。日本のテレビでも連日韓国の政策についてつぶさに報道していますが、こういった2か国間の軋轢についてベトナム人の間ではどのように認識されているのでしょうか。今日はその辺りを少し紹介します。

ベトナムの時事ニュースでは、いくつかの国の時事が日々報じられます。主にアメリカ、ロシア、日本、韓国が多いですが、日本を例に挙げると政治関係の他、経済、気象関係など結構広い範囲で報道されています。こういった事情もあり、日頃から時事ニュースを見ている人は意外と日本の時事について触りの部分を知っていたりもするわけです。

昨今の日韓問題についても当然報じられているわけですが、報道の姿勢を見ていると基本的に中立の立場で放送されています。事態について見解を述べるようなことはなく、ただ淡々と起きている事実だけを述べているといった感じでしょうか。

なのでこれを見たベトナム人は、

 

「日本と韓国は仲が悪いようだ」

 

といった程度の認識にとどまります。まあ第3者同士のいざこざについて踏み込んで調べる人がいるとしたら、よほど日本または韓国通の人だと思いますので無理もないと思います。

しかしこの「起きている事実だけを淡々と述べる」というのが少し厄介でして、例えば慰安婦像の設置や日本製品の不買運動などの報道をすると、

 

「なんか日本が韓国を怒らせることをしたみたいだ」

 

のような感じの認識を持たれることもあります。事態のプロセスなどは一切報じられず、解釈は本人に委ねられるので仕方がないと言えばそうなんですが、べトナムに限らず他の国でもそんな感じだったら少々怖い気もします。

一方もう少し突っ込んだ見方をするベトナム人も中にはおりまして、その人は田舎で商店を営むおじさんで、国際舞台というか外国人と接することもほとんどないような典型的なローカルおじさんです。その人の意見としては、

 

「韓国企業はベトナムでよくストライキをされたり、違法行為を聞くからね。何か韓国が日本に対して問題行為をやったんじゃないのか?」

 

ベトナムでの企業活動と政治の分野は切り離して考えるべきですが、ローカル社会で生きていると、それぞれの国同士がどうというよりは、それぞれの国が自分の国に対してどのような行いをしているのかが判断の基準になってくるようです。そういう意味では微力ながら今の自分がベトナムでどのように振舞うかも少なからず影響があることが窺えます。

 

今後日韓の関係がどのように進んでいくか今の時点ではまだはっきりしませんが、少なくとも日本人としてベトナム人から不信感を持たれるようなことはしないように努めようと思わされました。

 

 

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