同じ中国製でも?

ベトナムでは充電中のスマホ使用による爆発でケガをしたり死んでしまったりする事故が度々起きています。この爆発するスマホは中国製ということで、国からはスマホを充電しながら使用しないよう呼び掛けてはいますが、ベトナム人の間では「やっぱり中国製は危険だ」という認識になります。まあ色んなものが爆発する中国製なのでそう思われるのは無理ないかと。(俗に「チャイナボカン」と言われてます)

メイドイン・チャイナの悪評はベトナムに限らず他の国でもありますが、日本からベトナム人にお土産を買ってきた際、

「メイドイン・チャイナじゃないか」

と不満を言われることがあります。今の日本で純日本製を手に入れるのはむしろ難しいんじゃないかというぐらい外国製で溢れているわけですが、そういった事情を知らないベトナム人からすると上のような不満になるのでしょう。確かにお土産としてはその国のものが欲しいという気持ちは分かります。

 

ところで同じ「メイドイン・チャイナ」でもベトナムの中国製と日本の中国製では品質が違うように思われます。これはその製品を管理する企業がベトナム系なのか日系なのかという違いでして、日系ではかなり厳しい品質基準をクリアしないと市場には出せません。なのでたとえ中国製であったとしても、買い手の日本人を納得させる品質に仕上げないといけないので、中国製であろうとそこそこの品質のものが出来上がります。特に近年では企業努力も相まって昔のような「安かろう悪かろう」の製品は少なくなったように思います。そういう意味でベトナムに進出している日系企業でも現場の生産管理に日本人を置きたいと思う企業がたくさんいるのは頷けます。

 

自動車のパーツを扱う製造業の方がこんなことを仰っていました。

「日本の自動車やバイクの企業は商品の不良率0%を目指して製品改良をやっているんだ。一方アジアの同じような企業は~%内は許容範囲という感覚で生産活動をやっている。この違いはかなり大きい。常に完璧を求めて精進してもどうしても不良は出てしまうもんだが、あらかじめこれぐらいは仕方ないと思うともっと結果はひどくなるもんだからね。」

日本の技術者としての職人魂を感じさせます。

 

ちなみにベトナムではなにか物がすぐに壊れたときに、

「これは中国製だ(笑)」

なんて笑いながら喋ることがよくありますが、よく見てみると思いっきり「メイドイン・ベトナム」と記載されていることもよくあります。

 

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