良いものをより安く…果たして?

今週は日本にいますが、帰国するたびに日本に外国人が増えているなあと実感させられます。特にベトナムに住んでいるとベトナム人を意識せざるを得ませんので、街中でベトナム語が聞こえてきたり、ベトナム人と思われる持ち物などがどうしても目に入ります。

 

日本より物価が安いベトナムに住んでいても、衣料品やその他のものなどは寧ろ日本のほうが安いと思うものもあります。スーパーの総菜なども最近は価格競争で安くおいしいものが店頭にたくさん並んでいますし、ダイソーに代表される100円均一の店も海外へ行けば大体200円均一になります。

 

しかしこういった製品の大半がベトナムを含む新興国で生産されていると考えると色々なことが頭に浮かびます。過度な価格競争は経済成長に良くないと言われていますが、安くていいものを日本人が享受できる背景には自分たちより経済レベルの低い国の労働力の上に成り立っています。日本国内の労働力が不足していると言われて久しいですが、実際に日本で並べられている製品の大半は外国で生産されているわけでして、内でも外でも外国人の労働力頼りなんだと感じられます。

 

お昼休みにはオフィス街でランチを食べますが、こちらではワンコインランチ(500円)の店も見られます。味や量もよく、しっかりした店構えのところが大半です。昼はランチで夜は仕事終わりの会社員をターゲットとした居酒屋にその手の店が多いですが、イタリアンやフレンチ系の店でもその手の店があります。ベトナムだと同じレベルの店だと、もう少し値段が上がるだろうなぁと思いつつ、日本の消費者にとってはありがたい店である一方で経営者にとっては利益ギリギリいっぱいいっぱいの経営かと思います。ミュージシャンのガクトが日本の飲食店の値段の安さについて意見を述べて物議を醸していましたが、何となく言わんとしていることは分かります。

 

こうして街を歩きながら見てみると生活必需品は安いものが多く、そうでないものはそこそこいい値段がするものが多いといった印象でしょうか。今となっては私も日本人でありながら一時帰国の際には半分外国人のような目線で日本を見ている気もしますが、何だかんだ言っても日本は良い国だと思いますし、この先もそう思えるような国であってほしいものです。

 

 

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