コロナ禍でもベトナムのGDPはプラス成長

米大手の格付け調査企業の発表によると、ベトナムの今年度のGDP成長率は+1.9%となり、東南アジアで唯一+成長をすると言われています。東南アジア諸国に限らず全世界で新型コロナウイルスの影響で経済打撃を受けているにも関わらず、成長を維持したベトナムの勢いは特筆すべきかと思います。

 

この理由として真っ先に挙げられるのはコロナウイルスの蔓延を早期に食い止めることができたことです。元々ベトナムの近年の経済成長は目覚ましいものがありましたので、成長率は昨年度の予想よりは下がっているものの、プラスを維持することができたのだと言えます。

 

現在国内での新規感染者はゼロを継続しており、諸外国と関わる事業以外の規制は全て解放されています。依然外資系含め、海外とビジネス関係の多い業界は苦しい立場ではありますが、少なくとも国内で生活をする上で行動を制限されることはありません。

 

今月に入って日本の新しい総理大臣、菅義偉さんがベトナムとインドネシアを直接訪問する予定だと発表しています。インドネシアは現在でもコロナの感染の終息が見えませんが、ベトナムでは落ち着いていますので、渡航制限に対する更なる緩和の交渉に入るのではと予想されます。

 

ベトナム人の技能実習生や留学生などは日本への渡航ができず、長い期間待機状態でしたが、それが先月に入って着々と日本への入国を果たしています。一方ベトナム側は現在も感染が続いている日本からの渡航に対しては慎重な姿勢です。先月から短期出張者に対しては強制的な隔離措置を免除する措置を出しましたが、長期滞在者は依然として隔離対象となります。こういった長期滞在者も徐々に規制が緩和されていき、最終的には一般の旅行者の入国も認められていくような流れでしょうか。いずれにしても日本側での感染状況がカギを握っていることは間違いなさそうです。

 

また多くの人が気になるのは来年のテト(旧正月)の時期までに出入国が容易になるかということです。入国規制が始まったのは前回のテト明けでしたので、今年のテトについては在ベトナム人の一時帰国、また海外に住んでいるベトナム人の一時帰省は問題なくできました。しかし次のテトではひょっとするとそれが叶わないのでは?と思い始めている人もたくさんいます。

 

ベトナム人では越僑と呼ばれる海外で成功を収めて海外に根を張っている人もたくさんいますが、テトの時期にはベトナムに戻り親族と親交を温めるものです。こういった事情はもちろんベトナム政府も知っておりますので、もしテトの時期までに渡航の自由化が実現しなかったとしても、ベトナム人には何かしらの特別措置をとるのかもしれませんね。

 

ブログ一覧へ