2021年のベトナムの展望について

新型コロナウイルスが依然猛威を振るっている中、ベトナムは早期の抑え込みに成功し国内に関しては日常の生活が戻っています。今年度は経済成長が周辺国で軒並みマイナスに転じている中で、プラス成長を維持したのは特筆すべきことかと思います。また来年からはコロナウイルスのワクチン開発が実現していくだろうと言われており、いよいよ渡航制限解除の実現も期待されています。そんな中、来年度のベトナムで期待されることを以下に書いていこうと思います。

 

・人材市場の再活発化

転職市場のベトナムですが、今年度はそのベトナムらしさがなりを潜めていました。特に今年の前半は各企業がコロナウイルスの影響を受け雇用の安定が難しいということもあり、敢えてこの時期での転職は避ける人が大半でした。しかし後半になると国内感染の落ち着きと共に求人数も増えてきており、人材市場も活発になりつつあります。今年の前半には見られなかった「通勤が遠い」などといったある意味ベトナム人らしい転職理由も見られるようになりました。とりあえず次のテトが近くに迫っていますので、そのボーナスのために転職を控えているという隠れ転職希望者も相当数いると予想されます。

 

・新規設立企業の活発化

2021年は工業団地に入居する新しい新出企業が増えるという見通しがあり、各工業団地の受け入れ態勢にも力を入れています。また今年度企業を設立した企業も現在の状況で一旦稼働を見合わせているところも多くありますが、これも21年からは始動していくだろうと言われています。また進出を検討中の企業も今年1年の日越の様子から、ベトナム国内での企業活動にある程度の見通しが立てると判断し、ベトナム進出に踏み切る企業が多いだろうという予想もあります。

 

・働き方の多様化

ベトナムに限らずリモートワークの奨励は多くの企業にとってこれまでの働き方を見直す一つのきっかけとなりました。ベトナムでは夫婦共働きの家庭が多く、それぞれが家庭と仕事を両立してやっています。その中でこのリモートワークはベトナム人にも受けがよく、企業サイドもリモートワークでも特に業務効率が落ちていないというところが評価されています。また日本では在宅ワークによる家庭環境の悪化がよく話題に上がりますが、ベトナムでは特にこういった話がなく、ベトナム人の家族観に沿った働き方でもあるように感じています。

 

コロナの先行きはまだ見えませんので何かと暗い話題が目立ちがちですが、こういった今後の見通しで明るい話題はいいものですね。

 

 

 

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