コロナ騒動:今年1年を振り返る

早いもので今年も1週間を切りました。コロナウイルスが広がり出してからもうすぐ一年が経過しますが、誰がここまで長期化すると予想したでしょうか。今回はこの1年を振り返ってみます。

 

去年のテト前は海外にいるベトナム人がベトナムに帰省してきて空港が賑わっていました。今年はコロナウイルスの関係でテト期間中にベトナムへ一時帰国ができないベトナム人もきっと大勢いるでしょう。特に越僑がテト前にベトナムに帰ってくるときの空港の混雑は一つの風物詩でしたが、今年は少し物寂しくなりそうです。

 

ベトナム国内に限って言えばコロナウイルスの影響をそれほど感じなくなっていますが、やはり外国と関連のある企業や個人は未だ見通しの立たない状況にヤキモキさせられています。日本へ渡航待ちの技能実習生は順次ビザが発給されているようですが、今は新たにビザの発給を申請受理されるのが大変になっているみたいです。新しい実習生の供給に見通しが立たない送り出し機関で廃業をしたところもたくさんあります。

 

今年の4月は強制的に各店舗の営業停止を国から命令され、廃業した飲食店なども目立ちました。しかし廃業してもまた時間が経ったら違う形で復活している店や、違う業態で再起を図っている店主など、話を聞いていてもバイタリティを感じさせられます。また中国へ果物の輸出をする農家が直前に輸出禁止の命令を受け、途方にくれる場面がありました。その時は国民それぞれがその農家から果物を買い、輸出分が無駄にならずに済んだというベトナム人の温かさも感じられました。

 

現在も海外からの入国は特定の条件下でしか受け入れていませんので旅行業界は大打撃を受けています。なので国は国民に国内旅行を奨励していますが、日本のGOTOのように何か割引特典があるわけではありませんので、本当にただ奨励しているだけです。それでも積極的に国内旅行をする若者が多いなど、旅行会社にとっても一定の助けにはなっていると思います。日本のGOTOは内容や実施のタイミングなどで色々疑問な部分がありますが、下手にそういった政策を打ちださずとも自然と国民同士で何とかするベトナムは政治の観点からやりやすいだろうなぁと見ていて思います。

 

ワクチンが開発されたと言えど完全に渡航が自由化されるのは2022年以降というような声もあります。アフターコロナ、ウィズコロナなど色々なフレーズがありますが、今年のコロナ騒動はこれまでと今後の生活のあり方について問いかける1年であったように思います。

 

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