ハイズオン省で集団感染、ハノイも?

ベトナムでは市中感染がしばらく出ておらず、北部は南部よりも長い時間市中感染が出ていませんでしたので、何となくコロナに対する意識が薄れているような雰囲気がありました。しかし先日ベトナムから日本に入国したベトナム人から変異型のコロナ陽性者が出たということが話題となります。

 

「その陽性者はベトナム国内にいたのになんで陽性反応が出るんだ?」

 

そう思ったベトナム人はたくさんいたかと思います。それから3日ほどでしょうか、ハノイ近郊のハイズオン省で集団感染が発生。政府はすぐにハイズオン省中心部であるチーリンのロックダウンを実施しますが、ハノイのタイ湖付近でも陽性者が確認されたと28日に報道がありました。ハイズオン省だけでコロナ感染者が広まることはありえませんので、ハノイ市内でも一定数の陽性者がいると考えた方がいいでしょうし、これから広がる可能性を示唆しています。

コロナが出てからちょうど一年が経ってから再度似たような事態に見舞われるのかと思うと落胆するベトナム人も少なくありません。特にこれから迎えるテトに対し、イベントの禁止や里帰りを含む移動の制限などが実施される可能性もありますので、これから感染拡大がどのようになるのか気になる人は多いことでしょう。

 

ベトナムはこれまで徹底的に水際対策を実施してきており、海外からの入国者に対しても隔離措置を徹底するなど、約一年に渡り成果を出してきていました。それがここにきて市内でのクラスター。一体何が原因なのか政府も調査しているところです。今回のハイズオン省でのクラスター、ハノイでの市中感染者の発生が今後どうなっていくのかまだ分かりませんが、どれほど施しても完全なシャットアウトは難しいということが窺えます。

 

今のところベトナムは経済優先でコロナ感染を容認する姿勢ではありませんので、今後も社会的隔離や外出制限、商業活動の停止命令などを実施する可能性があるかと思います。

先日会ったベトナム人の友人も、

 

「今年も色々物憂げな一年になりそうだ。」

 

とぼやいていましたが、果たしてどうなるでしょうか。