ベトナム人の特性【人気職種・転職理由編】 〔2015年1月〕

【ベトナム人に人気の職種】

求人求職サイト大手の米キャリアビルダーベトナムの2014年オンライン人材市場報告によると、ベトナム人に人気がある職種のトップ5は、上から販売・営業、会計・監査、総務・秘書、マーケティング、人事です。

人気職種は、人材供給量(応募者と就業者の量)の高い順となります。

 

1位 販売・営業

人材供給量の10.9 %を占める販売・営業職は、人材需要量も多く、採用活動がもっとも盛んです。特殊な製品・サービスを扱う場合を除いて、人材に求める要素はコミュニケーション能力と活発な性格であり、新卒労働者や若者に人気があります。

2位 会計・監査

会計・監査職の人材供給量は人材需要量より多いです。2014年8月の平均応募比率は133.5 候補者/仕事となり、1つの仕事を136名で取り合っている計算になります。企業に欠かせないポジションであり、安定して良い給料をもらえる点が人気ですが、採用されるのは経験年数が長い人が多く、一度採用するとめったに変更したいため、人材需要はあまり高くありません。

3位 総務・秘書

総務・秘書は女性からの人気が最も高い職種です。平均応募比率は123.5候補者/仕事です。ある企業では総務・秘書ポジションに1025候補者が応募したことがあるそうです。総務・秘書は几帳面な人材が求められ、また、終日オフィス仕事であるから女性がよく人気を持っています。

4位 マーケティング

人材需要量の割に供給量が追いついていない職種です。ベトナムの経済成長に伴い需要が伸びており、2014年の人材供給量は前年比167%、人材需要量は前年比178%です。

5位 人事

各企業・組織の採用・社員育成において大事な役割を果たす職種ですが、最近は人材需要量があまり多くないです。2014年8月の平均応募比率は112.4候補者/仕事で、高い比率になっています。

 

【ベトナム人に多い転職理由】

転職社会といわれるベトナム。理由はそれぞれですがTOP5は以下の通りです。物理的に退職を防ぐことが難しい場合もあれば、未然に防ぐため対応策を考えられることもあります。常に「社員の中の変化」に目を光らせ離職率の低減につなげて頂きたいです。

 

1位 仕事に対しての価値観(働く文化)が違う

ベトナム人と日本人の仕事に対しての価値観(働く文化)はかなり違います。この原因こそ日系企業で働くベトナム人を一番困惑させます。日本人は仕事の効果・効率に重視し、仕事が完了するまで帰りません。成果を重んじすぎるやり方にベトナム人が仕事への興味を失う状況も少なくないです。また、日本人は物事を決定する時、グループの思考(多数決)を重視しています。それに反して、ベトナム人は個人の思考を重視する傾向にあるため、仕事が進め辛いと感じる点も転職する動機に繋がります。

2位 勤務場所が遠い

ベトナム人にとって勤務場所は非常に重要です。製造業の場合は市内から離れている工業団地に会社(工場)を設立する企業が多く、郊外の勤務場所は距離がある為、市内の企業へ転職する傾向があります。通勤送迎がある場合であっても、朝早く起きなければならないことや、通勤時間が長く、また通勤ラッシュに捕まるなどの問題が生じます。通勤送迎がない場合、労働者は工場付近に住む必要があり、家族を大切るにする実家住まいのベトナム人とっては大きな問題です。

3位 自分の能力を一層発揮させたい

一通り仕事を覚え、努力しなくても効率的に業務をこなせるようになると、ベトナム人は仕事に飽きる傾向があります。スキルアップやキャリアアップの機会を求めて転職します。

4位 昇進したい

昇進したいというのは給与や役職以外に小さい規模の会社から大きい規模の会社へ、もっと景気がいい・成長しそうな会社に転職することも含まれます。

5位 給料が能力に見合わない

給料は労働者にとって欠かせない要素です。給料が社員の能力・経験に見合わない場合は転職する動機に繋がります。インフレが激しいベトナムでは生活費、家族のための費用、子供の育成費・医療費などの負担に見合った給与が必要だからです。

 

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