明日から使える!ベトナム人の社員と良い関係を築く方法〔2016年1月〕

ベトナム人の部下が気持ちよく仕事に取り組める環境づくりは、日本人管理者の役目です。しかし文化の違う外国人のマネジメントは非常に難しいもの…。そこで、日系企業で働くベトナム人に、「こうしてくれたら嬉しいのに」という声を集めてみました。

明日から実践できる、「ベトナム人社員といい関係を築く方法」をお伝えします。

 

1.「働く日本人」の背中をみせて!

ベトナム人にとって、まだ「企業で働く」という歴史は長いものではありません。

今まさに、それを築く過程であると言っても過言ではないでしょう。よって、日本人上司は規則順守やワークスタイルの良い例を示すお手本となることが求められています。

模範的とは、誠実に仕事に取り組むのはもちろん、ミスをした時はそれを反省する姿勢を示す事もポイントです。あっけらかんとしているようでも、彼らは外国人である上司を良く観察しています。上司も完璧な人ではない、という態度が部下からの尊敬を得ます。

また、頼りになる上司としてアドバイスをするスキルも必要ですね。実はベトナム人社員の中には、問題を抱えサポートを必要とする状況でも、なかなか言い出せず自己流でやり切ってしまったり、その結果指示とはまったく違う結果に至ってしまうこともあります。そんなときは躊躇せずに助ける姿勢を示しましょう。その繰り返しによって、上司と部下の相互理解が増し、彼らも上司を身近に感じるようになります。威圧的な態度は極力出さないようにし、部下が自由に発言・質問できる空気を作るよう心がけましょう。

 いずれ、彼らが30代、40代、50代になったころ、若手社員の「お手本」になるでしょう。

 

2.頭ごなしに否定しないで!

我々日本人からするとベトナム人の行動が理解できない場合があるように、その逆もあることを忘れてはいけません。理解不足から反発を招いたり、ギクシャクした関係に陥ってしまうことを避ける為、まずは彼らの声を「聴く」ことが必要です。日本の常識だけで「No」と言うことは得策ではありません。「No」と言いたい場合は、具体的な例や仮定を示してNoの理由を説明し、相手の理解を得ることが必要です。

またベトナム社員も、上司に対してすぐに「No」という場面がありますね。自分の理解の範囲だけで勝手に”出来ない”と決めつけている場合や、単に面倒なのでやりたくないというような事情が絡んでいる場合が多いです。その一人の判断のみでなく、外部に確認を行わせたり、Aの方法ではなくちょっと別の方法Bであれば「OK」になりそう、というようなアプローチの仕方を具体的に示しましょう。

 

3.ほめ方、叱り方に気を配って!

外資系企業で働く方は向上心の高い人が多く、自分の努力が認められることは大きな喜びです。優秀な人は全員の前で大いに褒めましょう!シャイな人ももちろんいますが、簡単で正直な言葉でも上司から褒められと、仕事に対するモチベーションがぐっと上がります。

しかし反対に、ミスをしたり成績が悪い人を全員の前で叱ったり、他の部下に文句を言うのは厳禁です。自尊心が強い国民なので、メンツをぶち壊されてしまうことには耐えられません。

そういった場合は個別に原因を教え、改正する方法を伝えます。

日系企業で働く人は、「日本流」を取り入れたいと考える方が多いので、日本人上司からの個別アドバイスは非常に有益だと考えます。また「自分は大切にされている」という感覚は次の仕事へのモチベーションにもつながります。

 

4.もっと興味をもって!

日本では「会社でプライベートな話はしない・聞いてはいけない」ような雰囲気もありますが、ベトナムでは恋人や家族、生活について興味を示すことは悪いことではありません。誕生日のお祝いをされたり、家族のことを聞かれると、ベトナム人は上司に対して親しみを感じます。家族主義の強いベトナムでは、親族の感情や意見が個人の行動に強い影響を与えていることもあり、家族からも評判がいい上司であれば、働き続ける可能性が高いのです。

また仕事以外の時間、休日やアフター5に距離を縮めることも有効です。業務中は直接の交流がなくても業務外でコミュニケーションが取れれば、より深く社員のことを知ることができますね。ベトナム人は外国人への好奇心が強く、相手に対して好意的な気持ちを持っていることがほとんどです。是非、社員の結婚式や家族の集まり、スポーツ大会などには参加してみましょう!会社だけでは見えない「ベトナム文化」も垣間見られ、より彼らへの理解が深まるでしょう。

 

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