【コラム】ベトナムの転職市場で起きていること〔2016年12月〕

最近のベトナム転職市場で起きていること。

 

日本人の現地採用は相変わらず増え続けているのですが、

募集背景は4・5年前から変わりました。

 

具体的に、以前までの構図は以下の通りでした。

 

現地駐在員+ローカルスタッフ+現地採用

 

以前までは上記の「現地採用枠」で日本人が採用されるケースが多かったですが、

最近は事情が異なり、駐在員削減の補充として日本人の現地採用を募集するケースが増えています。

 

現地採用+ローカルスタッフ

 

ここ数年、ベトナム人の人件費が高騰する中、現地の外資系企業はローカルスタッフの人件費以外の

コストカットが求められております。

現地で事業運営をしている限り、最低限の設備や人件費、さらなる投資も必要です。

そんな時、一番に白羽の矢が立つのが「日本人駐在員」のコスト削減です。

 

駐在員のコストは、その働き以上に大きいこともしばしば。

自ら手を挙げて来られた方もいらっしゃれば、しぶしぶ来られた方もいらっしゃったり、モチベーションも人それぞれです。

全力で取り組んでいる方もいれば、駐在期間中を無難にこなし帰国日を心待ちにしている方もいたりします。

一概には言えませんが、総じてコストがかかるのが日本人の駐在員です。

 

韓国系、台湾系企業の駐在員と比べても一目瞭然。

高額な家賃や社用車、教育費など見えやすい部分で高待遇が目立ちます。

 

私の計算上、製造業の一例でいくと、一人の日本人駐在員を常駐させる金額で

現地採用の日本人は3名、少なくても2名は雇い入れることができます。

 

それに、ある駐在員の方にお聞きしたところ、単身の場合は海外赴任手当などで年収が250万増えるそうです。

もちろん現地の家賃や保険、車両代などは含まれておらず、単純に収入増の金額です。

会社側は現地でかかるすべての費用を負担していますので、大きな支出です。

 

このような駐在員の減少から生じた現地採用の募集は増え続けております。

 

それ加えベトナム在住の日本人が増えており、人選時の母数が増えたこと、ベトナムでの

就業経験者が増えたことなども挙げられます。

 

100%現地化を目指す企業もありますが、個人的には、日本人にしかできない仕事は日本人がやるべきだと思います。

まだまだ現地採用のニーズは増え続けると思います。

 

 

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