ベトナム転職者へのインタビュー・鈴木明日香さん 33歳〔2017年3月〕
Vol.5 鈴木明日香さん 33歳 女性
LOGITEM VIETNAM CORP. NO.1(物流・レンタカー)
2014年11月入社
〈一番右、ブルーのアオザイの女性が鈴木明日香さん。同僚の結婚式に参加された際の写真〉
現在のお仕事内容を教えてください。
日系レンタカー会社の日本人窓口として、月極顧客のカスタマーケアを主に担当しております。
担当している月極お客様のご意見ご要望を伺って、車両・運転手・ご契約内容の調整する仕事です。
現在担当しているお客様は、ほぼ日系企業で、会社通勤や業務中の移動手段として弊社の運転手付レンタカーのサービスをご利用いただいております。
なぜベトナムで働こうと思ったのですか?
私自身、現在の勤務先は、ベトナム・ハノイで2社目になりますが、ベトナム就職の理由は、子供の頃から漠然と海外で生活することに興味があったこと、大学時代の友人を通じて日本でベトナム人と知り合い関心を持つようになったこと、その友人がハノイに引っ越し働いていたこと、私自身日本でベトナム語を勉強しベトナムで生活することに問題ないという感触を得たことなどがあります。
一言でいえば、様々なご縁を頂いてベトナムで生活することを選択し、ベトナムで就職することを選んだといえます。
ただ2回目のベトナム就職は、理由が異なります。
私の場合、ハノイで最初に勤務した会社を2年で退職した後、日本に3年近く戻りました。しかし、なんとく自分の居場所や本気で目指したいと思える目標をみつけられず、また自分を自由に表現しにくい雰囲気を感じて、自分の考えや気持ちを殺し表現することを控えるようになりました。その結果、過剰なストレスが原因でアトピー性皮膚炎に悩むようになりました。そんななか、勤務先に頼み込んで休暇を取得して以前勤めていたハノイの勤務先を訪ねたとき、またベトナムで働きたいと思いました。
以前の勤務先は日本人マネージャーもベトナム人マネージャー・スタッフも温かく自分を迎えてくれて、なんとなく自分が自然でいられるように感じたのだと思います。
実際に、ハノイへ戻ってきて、アトピーは治まりました。日本に戻って生活していたときよりも、ハノイでのほうが生活もメンタル面も安定してある程度自分ペースで過ごせているからなのかもしれません。
仕事においても、日本よりもベトナムでのほうが自分の意見を述べやすく、良い意味でのびのび仕事をさせて頂いていると思います。
LOGITEM社を選んだ決め手は何ですか?
物流に興味があったので、物流会社に就職できたらと思っていたとき、頭の片隅で”LOGITEM”と思い浮かんでいたところ、たままたHR Linkさんから物流ではないけれど、現在の勤務先の募集のご紹介をいただきました。
「営業職」というものに確かな経験がないため不安はありました。けれども、月極のお客様のケアをしていくことが中心であれば、不動産管理や引越し業務などで積んだカスタマーサービスの経験を活かせて、自分でもできるかもしれないと思い、面接をお願いしました。
最終的に、他社と比較しても、納得のいく雇用条件をいただき、安定して継続的に働けると思ったことが、最後の決め手だったと思います。最初のベトナム就職のあと、転職を繰り返していたこともあり、いい加減腰をすえて落ち着ける職に就きたいと思っていました。それには、良好な人間関係の構築だけでなく、長期的に勤務するために、自分が納得いく労働条件のもとで働くことが必然だと考えていました。
実際にベトナムで働いてみて驚いたこと/困ったことはありますか?
ネガティブな表現になるかもしれませんが、ベトナム人のワーカーやスタッフが予想外に先回りするような仕事をしてくれた時は、嬉しいですし、驚きます。10の仕事を依頼して、10返ってくることを期待していないからかもしれません。だから、目先のことだけではなく、先読みして柔軟な対応ができる人に出会えると、やはり素晴らしいなと思います。
「困ったこと」は、伝達がうまくいかない、伝達したはずなのに、十分伝わっていなかったり、中途半端に仕事が終了されてしまっていたりとか、トラブルの報告に時間がかかっているときとか。コミュニケーションの質と速さの問題だと思います。ただ、進捗状況や情報の内容を確認して、社内外で調整していくのが自分の仕事だと思うので、細かいことを気にしながらも、ストレスにならないように対処することを心掛けています。
仕事のやりがいは何ですか?
やはりお客様に喜んでいただけたときです。自分が必要とされていると感じたとき。
どんな仕事でもそうだと思いますが、サービス業は担当者のセンスによって、対応は変わりますし、トラブル・クレーム処理のスピードにも差が出ると思います。
ベトナム人スタッフとの関係構築についてポイントはありますか?
相手の出方や対応能力を予測しながら、仕事を依頼することは大切だと思います。
保守的な人が多いのが北部の人たちだと思うので、10の目標があっても、一度に依頼したところで、必ずしも受け入れてもらえるとは限りません。そういうときは、なぜそれをするのか、必要なのか、発生した問題を解決するにはどうするのか、私なりに提案もしつつ、スタッフたちに相談したり、考えてもらうようにしています。特に、なにか新しいやりかたを導入する場合には、周囲の意見をききつつ、少しずつ変更の依頼するようにしています。
仕事は決して自分一人では成り立たないので、協調していくためにも、周囲の意見をきくことは大切だと思います。
ベトナム転職を考える方へアドバイスをお願いします!
ベトナムと日本、それぞれ感じるストレスの具合は異なります。
合う合わないも人それぞれです。それでも、前向きな気持ちで、業務に取り組み、社内外で良好な人間関係をむすべるようになれば、自分なりのやりがいを見つけられるのではないかと思います。